白き焔と出会いの話 - 1/5

宿へと戻る道中、ルーツィエはくすんだ空色の髪を揺らして振り向いた。
ざわざわと人の声が重なる大通り、しかしその視線の先には何もいない。

「…………」

いつもの無愛想な、少し不機嫌にも見える表情のまま、踵を返して歩いていた道を進んでいく。
どこか肌を撫でるような、或いは耳を擽るような。そんな不思議な感覚を、この数日覚えていた。
そして、今、思う。

――つまるところ、自分はよばれていたのだと。

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